「リンダって・・・誰ですか?」
「リンダはね、ジャスミンの友達でさ、スッゴイ可愛い人!」
「え? カシスさん会ったことあるんですか?」
「ないよ。でも高校の卒業アルバム見せてもらった。ジャスミンの自己申告によると、高校時代は2人はアイドルだったらしい」
「へえ! アイドル並みに可愛い人! 会ってみたいな〜」
「あ! バジルてめぇ! あたしのことフィアンセとか抜かしやがったくせに! 可愛い女なら誰でもいいのかよ!?」
「あれあれあれあれ〜〜〜?」
「な、なんだよ・・・」
「カシスさん、ひょっとして妬いてるんですか〜〜〜?」
「ばばばばばバカ言うなよな・・・お前の事なんかなんとも思ってないんだから・・・ははは・・・パッタイうめ〜な・・・」
「カシスちょっと黙ってて・・・主将・・・答えてくださいます?」
「ジャスミン・・・何言ってんだ・・・オレは別にどっちも・・・だいたいお前ら2人してオレのことを散々追っかけまわしやがって・・・オレがどんだけ怖い思いをしたか・・・」
「あ〜ら大袈裟ね〜主将、そりゃあ好きな人がいたら追っかけるのが普通でしょう?」
「お前らのやり方は普通じゃないだろ・・・朝は駅で待ち伏せ、昼休みは教室まで弁当持ってくる、放課後は部活の間ずっと見張り、さらに終わったら家までついて来やがって・・・」
「あ〜ら見張るだなんて失礼ね〜見つめていたのよ、ア・ツ・い・視・線・でね! それに帰りはきちんと送り届けないと何が起こるか分かりませんからね、最近の物騒な世の中では」
「いや〜でもスマイルさん、高校生の女の子だったらそれぐらい普通じゃないですか? むしろ羨ましいですよ! アイドル2人に追っかけられるなんて!」
「そうですよ、スマイルさん、まあ確かにジャスミンは人とは若干行動がズレてるけど。それでも少林寺アイドルの2人から熱烈アタックされてたんだからどっちかと付き合おうとは思わなかったんですか?」
「そうですわ主将、こんなイイオンナを2人とも拒否するなんてはっきり言って懲役モンですことよ?」
「懲役モン・・・確かにそうかもな・・・」
「え?」
「・・・実はなジャスミン」
「はい、何ですか?」
「オレがジャスミンとリンダ、どちらとも付き合わなかったのには2つの理由がある」
「おおお! 遂に確信に触れるわけですね! 面白くなってきましたよお! あ! シンハービールおかわりね!」
「黙れバジル」
「一つは、すでに学校中のアイドルとなっていたお前たち2人と付き合うということは、ほぼ全ての男子生徒を敵に回すということになり兼ねなかったからだ」
「情けないですわ・・・本当に愛しているなら世界中を敵に回してでも奪って奪って奪いまくるのが真の漢たるもの・・・」
「・・・それともう一つ。それは・・・」
「それは?」
「これが大きな理由なんだが・・・選べなかったんだ・・・」
「え?」
「オレは2人とも・・・ジャスミンもリンダも好きだったんだ。タイプは違うけど同じくらい好きだった。それにジャスミンとリンダは超がつくほどの仲良しだったからな、もしオレがどっちかと付き合ったら2人の友情には確実に亀裂が入ってしまうだろう・・・そう考えると・・・」
「どっちとも付き合えなかった」
「そうだ」
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